暖かく無関心なホッとする人(P君)4276話

14:55    「正樹の一人クリスマス(クロスロード)」第87話


 正樹は続けてマタイによる福音書24-15から読み出した。  それゆえ、預言者ダニエル
によって語られたあの「荒らす憎むべき者」が、聖なる所に立つのを見たならば、(読者は
よく読み取るように。)そのときは、ユダヤにいる人々は山に逃げなさい。屋上にいる者は
家の中の物を持ち出そうと下に降りてはいけません。畑にいる者は着物を取りに戻っては
いけません。だが、その日悲惨なのは身重の女と乳飲み子を持つ女です。ただ、あなたがたの逃げるのが、冬や安息日にならぬよう祈りなさい。そのときには、世の初めから、今に
至るまで、いまだかつてなかったような、またこれからもないような、酷い苦難があるからです。もし、その日数が少なくされなかったら、一人として救われる者はないでしょう。
しかし、選ばれた者のために、その日数は少なくされます。そのとき、「そら、キリストが
ここにいる。」とか、「そこにいる。」とか言う者があっても、信じてはいけません。
にせキリスト、にせ預言者たちが現れて、できれば選民をも惑わそうとして、大きなしるしや不思議なことをして見せます。さあ、わたしは、あなたがたに前もって話しました。
だから、たとい、「そら、荒野にいらっしゃる。」と言っても、飛び出して行ってはいけません。「そら、部屋にいらっしゃる。」と聞いても、信じてはいけません。人の子が来るのは、稲妻が東から出て、西に閃くように、ちょうどそのように来るのです。死体のある所に
は、ハゲタカが集まります。だが、これらの日の苦難に続いてすぐに、太陽は暗くなり、
月は光を放たず、星は天から落ち、天の万象は揺り動かされます。そのとき人の子のしるし
が天に現れます。すると、地上のあらゆる種族は、悲しみながら、人の子が大能と輝かしい
栄光を帯びて天の雲に乗って来るのを見るのです。人の子は大きなラッパの響きと共に、
御使いたちを遣わします。すると御使いたちは、天の果てから果てまで、四方からその選び
の民を集めます。
                                    つづく