暖かく無関心なホッとする人(P君)2935話

 午前9:15、健二はスマホで出版会社の同僚D君に電話をかけた。
D君📱 「----はい、松本です。」
健二📱 「もしもし会社の岸田です。」
D君 「あっ、岸田どうした急に。」
健二 「それが12.13日に帰省したんだけど、案の定、結婚話が上がってね。」
D君 「それは大変だったね。」(健二はD君の一つ年上)
健二 「俺ももう37なんだ。親がうるさくってさ。「今結婚相手として付き合っている
    人はいるのか?」とか「いないんだったら、紹介したい人がいるんだが。」
    とか言われてね。大変だったよ。」
D君 「岸田の気持ちはわかるけど、40歳を過ぎたら親もうるさく言わなくなるよ。
    諦めてさ。うるさく言われるうちが花だよ。」
健二 「そうなんだけど、40歳までこのストレスが続くと思うとうんざりだよ。それで
    お願いがあるんだけど、Dはクリスチャンなんだよね?」
D君 「そうだよ。毎週日曜日は教会に行ってるよ。」
健二 「唐沢も最近、教会に行っているんだよね。」
D君 「よく知ってるね。そうなんだ、昔付き合っていた彼女とよりを戻して、今度結婚
   するそうだよ。その彼女も毎週教会に来てるよ。」
健二 「唐沢は今何歳だっけ?」
D君 「確か、29ぐらいじゃないかな?」
健二 「わかるその気持ち。29とか39とか最後に9がつく歳は、来年の誕生日に次の年代
    に上がるわけだから、何とかして一年以内に結果を出したいんだ。俺も39歳
    までに、どうしても結婚したいんだ。逆算すると、Dは結婚準備にどのくらい
    時間がかかった?」
D君 「うーんと、そうだね。結婚式の半年前ぐらい前に婚約して、知り合って付き合い
    始めたのは、その半年ぐらい前かな?だから一年ぐらいかな?」
健二 「と言うことは、38歳の誕生日に相手と知り合っても、結婚式を挙げるのは39歳
    の誕生日頃になるんだ。俺の誕生日は1/20なんだ。と言うことは、あと5か月で
    38歳になっちゃうよ。」
D君 「急がないといけないね。」
健二 「それでお願いがあるんだけど。」
D君 「なんですか?」
健二 「言いにくいんだけど、Dの行っている教会に俺も一緒に連れて行ってもらえない
    かな?」
D君 「それはもちろんいいですよ。」
健二 「わるいね。助かるよ。」
D君 「いえ別に。早速なんですけど、今度の日曜日8/18ですね。その日に一緒に教会に
    行きませんか?」
健二 「えっ、いいの?」
D君 「もちろん。」
健二 「じゃあ、お願いしようかな?」
D君 「確か、岸田のアパートは「明大前」の駅の近くだよね。」
健二 「そうそう。」
D君 「じゃあメモして。「明大前」駅に9時に迎えに行く。って。」
健二 「わるい、その駅のすぐ近くにコンビニがあるから、そこで待ち合わせにしてもら
    えないかな?こうも暑いと外で待つのはつらいよ。」
D君 「そうでしたすみません。」
健二 「わるいね。」
D君 「いえ全然。善は急げですよ。」
                                     つづく