暖かく無関心なホットする人(P君)  12話

 D君は波瑠に聞いた。「イベントが無いときは青年会では何をしているんですか。」
波留は言った。「そうですね。イベントの計画や、日頃の雑談や、こう言う事を祈って
ほしい、という祈りの課題や聖書の分からない箇所の質問ですね。」D君は「なるほど。
色々あって楽しそうですね。」と言った。D君は心の中で、よし、この教会にずっと来よう。と思った。
 1時頃、P君の前に座っていた一人の男性がP君に言った。(彼はイノッチに似ている、
多分30歳ぐらいだろう。)「桜井さん、今年から毎朝、聖書を一章ずつ読むようにしたいと思います。今朝も創世記1章を読んできました。」するとP君は「そうですか。それはいいですね。創世記は読む人は多いですが、奥が深いですよ、この書を、よく理解しないで次の出エジプト記に進むクリスチャンは多いですが、そうするとだんだん聖書が分からなくなります。聖書通読だけでは意味が無いですよ。」と言った。D君は、まず聖書を買って読まないと、みんなの話について行けない、と思い、教会の帰りに書店で聖書を買って帰ろう、と思った。それからD君は波瑠に言った。「まだ聖書を持っていないので、帰りに買って行こうと思います。」と言った。すると波瑠は「聖書には、いろいろな訳がありますが、この教会では新改訳聖書を使っています。」と言った。D君は「ありがとうございます。新改訳聖書ですね。」と言った。


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暖かく無関心なホットする人(P君) 11話

 D君は言った。「それでは、古い教会の建物が無くなった時、新しい教会の建物が完成
する間は、どこで集会をしていたのですか?」と波瑠に聞いた。彼女は「その間は牧師館を解放して集会を開いていました。」と言った。D君は「それじゃあ、狭かったんじゃないですか?」すると彼女は「いいえ、昔は20人ぐらいしか人がいなかったので、ぎゅうぎゅう詰めでしたが、なんとか座れました。牧師館は8畳と6畳の畳の和室が隣り合わせでしたので、襖を取り外せば14畳もある部屋になります。ここ最近ですよ、急に人が増えたのは。」と言った。P君は、その話を聞いてニコニコしながら食べていた。それから
P君は言った。「OOさん、遠慮しないでどんどん食べて下さい。」と言った。「青年会
は第一日曜に毎月開いています。春はキャンプ場で日帰りですがバーベキュー大会、夏は花火大会、秋は焼き芋大会、冬はスキー、スノボー大会と楽しいですよ。あっ、今年の冬は、まだ何処のスキー場に行くか決めていませんでした。」と言うと。菅野美穂似の女性が「桜井さん、白馬に行きたい。」と言った。すると波瑠は「この間、大学で行ったでしょ、今度はもっと近い所にしなさい。」と言った。どうやらこの二人は姉妹らしい。
しかし美人姉妹だ。そういえば彼女は、さっき桜井さんと言っていた。P君は嵐の桜井翔
に似ている、覚えやすいなあ。とD君は思った。それに彼が言った春夏秋冬のイベント
に是非、出席したいと思った。まるで大学のサークルみたいだ。教会って、もっと堅い
ところだと思っていた彼のイメージは変わった。


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暖かく無関心なホットする人(P君) 10話

 青年会のリーダーはP君だった。D君は,やっぱりと思った。P君を含め男性4人女性6人
だった。(自分を除いて)P君は席に着いた人たちに言った。「今日は、みんなにうれしいお知らせがあります。先週の教会クリスマスに初めて教会に来られたDさんです。」と言って、私を紹介した。D君は少し照れていた「はじめまして、青年じゃなくてすみません。」と言うと、みんな笑ってくれた。みんなの緊張が溶けた。P君は「今日は新年と言う事で、婦人会の方々が御馳走を用意して下さいました。それではこれより青年会を行います。では一言、感謝のお祈りをします。」それからP君は、お祈りをした。
 お祈りが終わると、みんな食べ始めた。D君の左隣はP君、右隣は波瑠似の子、D君は
かなりドキドキしていた。目の前には御馳走が並んでいたが、あまりガツガツ食べると
波瑠に嫌われてしまうと思い、できるだけ上品そうに食べた。D君は嬉しくてたまらなかった。彼は10歳ぐらい年下の波瑠に言った。「前から、この教会の前を車で通るたびに、一度この教会に行ってみたかったんですよ。」すると波瑠は「そうだったんですか。
それは良かった。あのクリスマスの案内ハガキは私がパソコンで作ったんですよ。」と
彼女は言った。D君は「すごいですね。てっきりプロの人に頼んだみたいでしたよ。」
すると波瑠は「そんなことないですよ。」とは言うものの、うれしそうだった。D君は
「この教会は建てて間もないのですか?」と言った。波瑠は「ええ、今から3年ぐらい前に建てたばかりです。それまでは、この場所に古い教会があったんですよ。私は日曜学校
から、その古い教会に両親と妹と一緒に来ていたんですよ。」と言った。D君は、そうか
、会社の女性とは何か違う上品な女性だと思った。クリスチャンホームだからか。


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