暖かく無関心なホットする人(P君) 10話

 青年会のリーダーはP君だった。D君は,やっぱりと思った。P君を含め男性4人女性6人
だった。(自分を除いて)P君は席に着いた人たちに言った。「今日は、みんなにうれしいお知らせがあります。先週の教会クリスマスに初めて教会に来られたDさんです。」と言って、私を紹介した。D君は少し照れていた「はじめまして、青年じゃなくてすみません。」と言うと、みんな笑ってくれた。みんなの緊張が溶けた。P君は「今日は新年と言う事で、婦人会の方々が御馳走を用意して下さいました。それではこれより青年会を行います。では一言、感謝のお祈りをします。」それからP君は、お祈りをした。
 お祈りが終わると、みんな食べ始めた。D君の左隣はP君、右隣は波瑠似の子、D君は
かなりドキドキしていた。目の前には御馳走が並んでいたが、あまりガツガツ食べると
波瑠に嫌われてしまうと思い、できるだけ上品そうに食べた。D君は嬉しくてたまらなかった。彼は10歳ぐらい年下の波瑠に言った。「前から、この教会の前を車で通るたびに、一度この教会に行ってみたかったんですよ。」すると波瑠は「そうだったんですか。
それは良かった。あのクリスマスの案内ハガキは私がパソコンで作ったんですよ。」と
彼女は言った。D君は「すごいですね。てっきりプロの人に頼んだみたいでしたよ。」
すると波瑠は「そんなことないですよ。」とは言うものの、うれしそうだった。D君は
「この教会は建てて間もないのですか?」と言った。波瑠は「ええ、今から3年ぐらい前に建てたばかりです。それまでは、この場所に古い教会があったんですよ。私は日曜学校
から、その古い教会に両親と妹と一緒に来ていたんですよ。」と言った。D君は、そうか
、会社の女性とは何か違う上品な女性だと思った。クリスチャンホームだからか。


                                つづく