暖かく無関心なホッとする人(P君)2373話

 午後1時35分、
D君 「これで聡と檜山は安心だね。隆一とアリスちゃんの方はどう?」
隆一「驚いたなあ。まさか聡の方が先にプロポするなんて。そのうち良い知らせが出来る   
   と思うよ。あんまりプレッシャーを与えないでくれ。聡がプロポーズしたからって
   ついでに今しようなんて軽い男じゃないよ。」
D君 「悪い悪い、そうだよね。そんな話をあんまり広げないほうがいいよね。リーダー
   にバトンを返します。」
リーダー「ごめんごめん、ゲンPたちが上手く行ったからいいようなもの、そうじゃなけ
     れば、そっとしておいてほしいよね。」
聡 「いえ、僕の場合は良かったと思います。いつまで付き合えばいいか?とか、どこで
   プロポーズすればいいか?とか正解のないことで悩んでいたと思います。誰かが
   背中を押してくれないといつまで経ってもプロポーズできなかったと思います。」
D君「聡の場合は恋愛を頭で考えすぎるんだよ。恋愛にこうすれば上手く行くなんて正解
  は無いんだよ。よくこうすれば恋愛は上手くいくなんてマニュアル本があるけど、 
  そんな本を信じちゃだめだと思うよ。よく考えることは、ここにAさんという美人が
  いたとする。そのAさんのことを好きになってしまったB君とC君がいたんだけど、
  二人とも同じ恋愛マニュアル本「こうすれば彼女をゲットできる。」を買って読んだ
  。二人ともその本を信じ切って100%その本のとおりにした。さてAさんはどちらの
  告白を受けたでしょうか?」
聡 「あっ、そうか。なるほど。」
D君「わかっただろ。そんな本は信じるに値しないよ。そうじゃなくて恋愛経験をつめば
  自然に今プロポーズすればいい。とわかるようになる。それはちょうど野球の打席
  でピッチャーの投げるボールを打つのに似ている。何時バットを振ればいいかなんて
  説明してわかるものじゃないよ。それにはたくさん打席に立って空振りして自然に
  わかるんじゃないかな。「考えるな感じろ。」だよ。」
                                     つづく

暖かく無関心なホッとする人(P君)2372話

 午後1時25分、会議室の中は一瞬静まり返った。すると誰かが拍手する音が聞こえた
リーナだった。、、、、、、、、すると部屋の中の皆が拍手し始めた。
リーナ 「おめでとう檜山。」
檜山 「ありがとう。まさかここでプロポーズされるなんて。」
D君 「聡、やったね。おめでとう。サヨナラ満塁ホームランだよこれは。」
聡 「コーチ大輔の思い切って今振れと言うアドバイスが良かったからだよ。」
D君 「結果良ければ全てよし、っていうからね。」
                                   つづく

暖かく無関心なホッとする人(P君)2371話

 午後1時20分、教会の中の会議室は静まった。聡は檜山に近づいて行った。
檜山も座ったままだったが、この後の展開を予想して背筋をピンと伸ばした。檜山の
右横に立った聡は檜山の目を見て言った。
聡 「昨日はありがとう。まさかこんな展開になるなんて思っても見なかった。何も
  用意していないけど言わせてください。初めて会った時から好きでした。付き合って
  からまだそんなに日が経っていないけど、長く付き合ったからいいという訳じゃない
  と思うんだ。いつか君と幸せな家庭を作りたい。僕と結婚してください。」
しばらく檜山は下を向いて事の重大さを実感していた。無言のまま1分ぐらい経った。
檜山 「よろしくお願いします。」
                                   つづく