暖かく無関心なホッとする人(P君)1028話

 午後2時58分、店はほぼ満室だった。
D君  「リカちゃんの言う通り3時頃は人でいっぱいだね。でも、このテーブルが空い 
    ていてよかったね。」
リカ  「ラッキー。今日は暑いからケーキ以外の物を食べたかったんじゃないかな。」
 午後3時、頼んだ物が運ばれて来た。飲み食いしながら、
D君  「さっきリーダーから大事な事を聞いたんだ。リーダーって大学生の時アメリカ
    に留学していたんだって。リカちゃん知ってた?」、、、、、、、、、、、、
リカ  「うん、らしいね。確か20歳頃アメリカに行ったって。日本に帰国してから、
    私とガッキーの日曜学校の教師を始めたから、その頃22歳ぐらいだった。」
D君  「リーダーはワシントン州シアトルに居たんだって。その時ルームシェアしてい 
    た友人が大事な事を言ったんだって。」、、、、、、、、、、、、、、、、、、
リカ  「なに大事な話って。」。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
D君  「それは境界線の話だった。家と家の境界線を気にする人は多いけど、その人の
    個人情報とか過去にどんな事があったとか、年齢とか就職先とかを知ろうとする  
    人がいるけど、それは断りもなく勝手に他人の家の敷地に入るのと同じことだよ
    。他人の個人情報を知っていいのは警察の取り調べの時だけで、それも外部には
    決して漏らさない。それを普通の人が、その人が他人に知られたくない個人情報
    を勝手に第三者に漏らすなんてとんでもない事だって怒っていたそうだ。それを
    聞いたリーダーは日本に帰ったら、こ事を徹底しよう。もし他人の情報を得て 
    も誰にも知らせないようにしよう。また、本人から自分の事を話して来るのは
    いいけど、こちらから、その人の個人情報を質問しないようにしよう。と思った
    そうだよ。だからリーダーといると、暖かいんだけど他人に無関心でホッとする
    んだと思うんだ。彼は決して他人のプライバシーを侵さない紳士的な人だ。」


                                    つづく