暖かく無関心なホッとする人(ベタニアへようこそ)5626話
9:56 D君(この世の中は、すべてのことが「等価交換」で成り立っていると思う。商売は
一番わかりやすい。お金がない時代は、物々交換で取引していた。そこにお金という物が
現れ、物の価値がお金の量で決められた。、、、、お金だけじゃない。人間同士の親密さ
も、等価交換で行われている。例えば、普段はあまり会わない遠方の親戚や、友人に対し
お中元やお歳暮を贈ることは、節約から考えれば全然エコじゃない、と思う人もいると思うが、もしそれらの風習がなくなってしまえば、この世の中は今以上に殺伐として来るだろう
。贈物を送る人は、きっとお返しが来ることを信じているから、楽観的に物を送る。決して損じゃない。プラス相手に良い印象を与える。、、、、恋愛感情だと、違ってくると思う。
世の中すべては「等価交換」で、回っているから、片思いの好きな人に相手が喜ぶような
プレゼントを送れば、振り向き、それに相当する、好意を示してくれるだろう、と思うのは
大きな間違え。、、、、かなり親しい友達以上恋人未満、であったとしても、そんな贈物
を送るのは、少し間違えれば、二人の心理的距離が逆に離れてしまう。贈物が安物で相手の
心理的な負担にならなければ、徐々に心理的な距離を詰めることができるだろう。相手は
気が重くならない。これは好きという気持ちとは、正反対だ。好きな相手から好意を示されれば、天にも昇るような心はうきうき、軽く空中に舞い上がるような気持ち。、、、、その逆の重い気持ちというのは、借金をしているような暗く重い気持ち、「こんな高価な贈物を
プレゼントされたけど、とてもじゃないけれど同じようなお返しはできない。だいたい好きでもない人から、なにこれ。」となって、さらに距離を置きたくなる。「できればもう会いたくない。」となってしまう。なので恋愛感情に関してだけは、この法則が当てはまらない
。、、、、なのに特に未婚男性はこのことを理解しないで、自分の感情だけで行動してしまう。一度離婚した男性がモテるというのは、女性と一時生活を共にしているから、女性の
心理状態がよくわかる。「堪忍袋の緒が切れる。」の状態だったから離婚されたのだから、
これ以上自己中心だとマズい。と自然に黄色信号が点滅するから、心にブレーキが掛かる。
なので相手の心理状態に応じた、適度な贈物をチョイスできるから、相手の女性も安心して
付き合える。だから上手くいく。思い出したのは、昨年の末に亡くなった女優の中山美穂。
彼女は多くの有名な芸能人から、結婚したいほど好きと言われていたらしいが、彼女が伴侶
として選んだのは、あまり目立ったなかった辻仁成だった。彼は中山美穂に好意を密かに
持っていたかもしれないが、表にはそれを出さなかった。中山美穂は彼女に好意を寄せていることを、TVなどに公表する芸能人を、心理的に重く感じていただろう。「そんなこと言われてもどうすることもできない。」、、、、となり、それらの人とは気まずくあまり会いたくない。距離を置きたい。となってしまう。これは物質的な「等価交換」が
心理的な「等価交換」に変わっただけ。その点、辻仁成は彼女の心理状態をよく読んで、
ダークホースのように上手くしたと思う。よく女優とそのマネージャーが結婚する話を聞くけど、それはそうだな、と思う。なぜなら、そのマネージャーは彼女が今、してほしいことを熟知しているから、言わない前に動ける。そんな人を手放すわけがない。
(89) つづく
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