暖かく無関心なホッとする人(P君)2679話

 午後0時50分、D君のすぐ右横に座っていたのはBさんだった。
Bさん 「なんていうのかな?とにかく今すごく後悔しています。相葉君みたいにもっと
    早く若いうちに教会に行っていればよかったです。恥ずかしながら今年の5月に
    50歳になります。30年遅いですね。そのころは遊ぶことに夢中で、30歳ぐらい
    からやっと小説家デビューしました。もともと本を読むことが好きでした。で
    大学生のころ将来小説家になりたいという夢がありました。で、小説家として
    安定した収入が入るまで結婚しないことに決めました。でも30歳過ぎてもそん
    な日は来ませんでした。そこで考え方を変えて他の職業につけばよかったんです
    が、どうしても夢を諦められずそのままズルズル行きました。39歳のときは
    かなり焦ったんですが、40歳を越えてしまうと、投げやりになりました。今
    50歳を過ぎても独身の男性が4人に1人いるといいますが、多分自分と同じよう 
    な考えだったんでしょう。」
Bさんがかなり重い話をしたので、皆下を向いて黙ってしまった。
                                   つづく