暖かく無関心なホッとする人(P君)2657話

 午後1時10分、
剛君 「すみません僕たちが買い物に行っている間に、あの方の自己紹介しました?」
D君 「ごめんごめん忘れてた。僕の隣に座っている男性は樗澤さんと言って、小説家で
    僕が務める出版社で僕が編集者として担当している方だよ。先日、クリスマスに
    誘ったら教会に来てくれて、今日も来たかったのでお連れしたんだ。」
剛君 「そうでしたか。来週も是非いらしてください。」
D君 「(Bさんに向いて)言い忘れていましたが、来年の1/1(火)、あさってですね。
    この教会で午前10時30分から元旦礼拝があります。お昼ごはんは婦人会の方が
    腕によりをこめた「おせち料理」を無料でいただけます。もちろん「お雑煮」
    も焼き鮭も出ます。」。。。。
Bさん 「そんなご馳走を出してくれるの?1/1から教会はやってるの?」。。。。
D君 「そうなんですよ。」。。。。
Bさん「それは嬉しい。クリスマスから正月は独身者にとってつらいシーズンなんだ。」
D君 「いままで正月はどう過ごしていたんですか?」。。。。
Bさん 「30代までは実家のある山形に帰省してたんだけど、30代の終わりころは親から
    「まだ結婚しないのか?東京にいい人がいないなら、こちらでお見合いして
     家の仕事をつげ!」って言われ、親父と大喧嘩して、それ以来、兄貴の結婚式
     とか友人の結婚式以来、山形には帰っていないんで正月は東京だよ。40代に
     なると親も結婚を諦めたのか、うるさく言わなくなったんだけどそれもかえっ
     てダメージが大きくてね。とにかく正月は東京で酒浸りで早くこのシーズンが
     過ぎることを祈るばかりだった。」
Dさん 「わかります、その気持ち。自分も同じようなものでしたから。」
                                     つづく