暖かく無関心なホッとする人(P君)2626話

 午後9時15分、D君のインプレッサは新宿付近に差しに掛かった。12/23(日)の夜と
いうこともあって、新宿の街はカップルであふれていた。    🚙===
車が表参道を走り出すと、さらにカップルだらけだった。車内で
Bさん 「去年までの僕じゃこんなところを通るなんて出来なかった。でも不思議だね
    、今年は平気で通れる。」
D君 「去年まではどう過ごしていたんですか?」
Bさん 「会社勤めのサラリーマンなら、クリスマスシーズンを残業とかで逃げることも
    できるんだろうが、僕はそうじゃないからね。いやでもクリスマスを感じるよ。
    TVをつけてもクリスマスの話題ばかりだし、そういうときは食料を買い込んで
    3日ぐらい買い物に行かなくていいようにして、前から見たかったDVDを見て
    、お酒を飲んで早めに寝ることかな。」
D君 「いろいろ準備が大変ですね。」
Bさん 「そうなんだよ。わかる?わからないか。」
D君「わかります僕も数年まで似たようなものでした。クリスマス・ハリケーンです。」
Bさん 「クリスマス・ハリケーン?」
D君 「そうです。ハリケーンの来ることがわかっている人は、ハリケーンが来てもいい
    ように家を補強したりするでしょ。でもその準備をしなかった人はひどい目に
    あい、家がボロボロになりますよね。クリスマスもそれに似ていますが、それは
    すべての人に来ます。だから準備していないと心がボロボロになります。」
Bさん 「それでクリスマス・ハリケーンか。うまいこと言うね。」
                                    つづく