暖かく無関心なホッとする人(P君)2607話

 午後3時20分、D君が運転するインプレッサはお茶の水に住む彼のマンションの
前に着いた。「彼は独身だし、アラフィフで人気小説家、相当お金があるんだろう。
だからこんないいマンションに住んでいるんだろう。でも孤独な人だ。人は自由に
なりたがる。でも自由と孤独は紙の表と裏の関係だ。自由になりたい人は孤独も
甘んじて受け止めなければならない。でも自由でいたいのは40歳ぐらいまでだろう。
それ以降は孤独の方の感覚の方が強まるんだろう。Bさんは今頃そのことに気がつい
たんだ。」とD君は思った。
                                 つづく