暖かく無関心なホッとする人(P君)2595話

 12月23日(日)午前10時、D君とリーナの乗ったインプレッサは教会に着いた。🚙
今日は教会のクリスマスの日だ。駐車場を見ると隆一の黒いオデッセイと聡の白いノアはあったが、リーダーの白いプリウスはなかった。多分、剛君とまいやんも一緒に乗せてくる予定だから遅れてくるんだろう。イノッチの銀色のシビックもなかった。サッシーの
住む高円寺に迎えに行ったのだろう。D君はいつもより気合をいれて早めに教会に来た。
「今日は大切な日だ。遅れるわけには行かない。特に今日の午後のクリスマス祝会には
普段の日曜礼拝には来ない人が教会に来る、多分普段の倍だろう。家族の誰かが信者で
、その人がクリスマスだからという理由で教会に連れてくるのだろう。」D君は思った。
「クリスマスの日だけは普段頑固な人も、誘われるがままに教会に来る。不思議だ。
それだけクリスマスには何か特別な力が働いているんだろう。その力に抵抗すると
かえって疲れてしまう。考えてみればクリスマスに「クリぼっち」で部屋にこもって
その寂しさに耐えて過ごすより、皆のいる教会のクリスマスを過ごす方が正常だ。
それが本来のクリスマスの過ごし方だ。だってクリスマスはイエス様の誕生日なんだ。
お祝いするのが当たり前だ。みんなに本来のクリスマスの過ごし方を知ってもらいたい。

                                   つづく