暖かく無関心なホッとする人(P君)2569話

 朝8時、二人は朝食を済ませ、いつものようにD君は食器を流し台に運び、、、、
洗い始めた。~~~~リーナは寝室に戻り、、、、メイクをしはじめた。
D君はふと思った。一昨年の今頃は一人で寂しく、もうじきクリスマスが来てしまう。
今年のクリスマスも「クリぼっち」だろうな、と思っていた。12月のある日ポストを
見ると教会からクリスマスカードが来ていた。それで通勤の時、前から気になっていた
きれいな白壁の教会に足を運べた。なぜかクリスマスだけは特別な気がした。教会の
OO集会とかだと敷居が高くて、とてもじゃないけど一人で行くなんて難易度マックス、
でもクリスマカードには「どなたでも、ご自由に参加して下さい。」と書いてあった。
言うなればそれは招待状だ。逆に無断欠席すると失礼にあたる。それでなぜか行く勇気が
湧き、あの教会に行くことが出来た。人は何かしなければいけない理由があると、簡単に行動できるものだ。たった1枚のクリスマスカードの威力は大きい。今になって思えば
あのカードは、魚が釣り竿の針に引っかかったようなものだ。クリスマスシーズンに
「クリぼっち」の人は、餌のない池にいる魚のようなものだ。そこに釣り竿の餌があれば
間違えなく食らいついてくるだろう。つらい「クリぼっち」のクリスマスの夜を過ごすより、クリスチャンでもない自分でも、クリスマスの夜、教会から「来てください。」と
招待されれば、クリスマスは教会でイエス様の誕生をお祝いするのが正しいこと。と自分を納得でき、足が軽やかに教会に向かう。そんなこんなでリーナと結婚できたのは去年の
9月。その後、クリスマスに親友の隆一と聡を教会に誘い、彼らはリーナと同じ会社の
アリスちゃんと檜山と出会い、付き合い婚約した。そして昨日はイノッチがサッシーに
プロポーズしてOKをもらえた。これで一段落だ。11月の青年会は12月のクリスマスに
向けてクリスマスカードの事や、どんなクリスマス祝会にするか話し合ってみよう。と
思った。昔の自分のような「クリぼっち」の人が多いだろう。その日を思うと今から憂鬱
な人がいておかしくない。でもその日に教会に行けば逆転満塁ホームランを打つことが
できる。昔の自分のように。それと青年会のリーダー(桜井信二さん。またの名はこの
ブログのタイトル「暖かく無関心なホッとする人」のP君のP)、自分はD君だけど、P君に憧れていここまでやってきた。これからもP君を目標にしていこうと思った。
                                     つづく