暖かく無関心なホッとする人(P君)2563話

 午前6時10分、脱衣室で着替えたD君は食堂に行き、、、、食卓のポットでコーヒーを
作り椅子に座って、ひとくち飲んだ。☕~食卓の上に置いてある聖書の出エジプト記
を開いた。出エジプト記は何回か読んだ。今回はテーマを決めて読むことにした。その
テーマは「創世記から出エジプト記の間にユダヤ人は変わってしまった。」だ。
創世記の書かれていた時代、つまり天地創造からヨセフの死まで読むと、神様は何度も
「我々」として登場し、アダムを創るとき父なる神様は他の二人の神様と相談して人間
アダムを三人の神の姿と同じように作ることに決めた。この創世記を読めば出エジプト記
の二回目の十戒石板の「わたしの他に神があってはならない。」という言葉と矛盾してい
ることがわかる。なのになぜユダヤ人は創世記を軽んじて二回目の十戒石板だけを重んじ
るのか?その結果イエス様を殺害するという暴挙に突き進む。これはブレーキの故障した
列車が一旦走り出すと誰にも止められないのと同じだと思った。では何時そのブレーキが
故障したか考えると、信仰継承が続いた、アブラハム、イサク、ヤコブ、ヨセフの時代は
よかったが、ヨセフの死後その兄弟たちも死に、その時代の信仰のある人はいなくなった
。そしてエジプトにはヨセフ物語を知らない王が現れた。D君はユダヤ人が変わって
しまったのはこの時だと直感した。
                                    つづく