「解かれた封印」

 もしモーセが最初の十戒石板を地面に叩きつけて砕かなかったら、
多くの謎が初めから無かったと思う。が、残念ながら砕いてしまった。
でも聖書をよく読んでいけば父なる神様の気持ちが少しずつわかる。
だから最初の十戒石板には多分ですが個人の予想ですが、このような
ことが書かれていたのではないかと思います。
 一番気になるのは「あなたには私の他に神はあってはならない。」
という御言葉の私とは誰のことを言っているのか?です。単純に一人
のことなのか?それとも他の意味があるのか?です。
 例えば家の主人はその家族の代表です。OOさん家の長男のOOくん
と言えば誰でも「あー、あのOOさんの息子さん。」と分かります。
十戒石板では「あなたには私の他に~」と言っています。この場合の
私には多くの意味が含まれています。この出エジプト記の前の創世記
で神様は、よく「我々」と言って「我々」の意見をよく聞いてから、
物事を決めていました。だから私と言っても「我々」も、それに含ま
れています。それは一つの家族のようです。本人の家族に良い事が
あれば自分の事のように喜びます。この「~私の他に~」と言って
いるのは父なる神様です。父親には家族がいます。奥さんや子供に
何かあったら自分の事のように心配します。私と言っていますが、私
一人の問題ではありません。その家族がいて、はじめて「私」が成り
立っています。親から自立しようとしている人や独身者は「私」と
言えば「私」一人の事だと思いますが、ここで言っているのは父なる
神様です。「私」と言っても「私」一人ではないのです。
 ユダヤ人は単純に「私」と言えば、その人個人の事だと思っていま
したが、そうではないのです。    父なる神様の最も嫌うこと
「あなたには私の他に神はあってはならない」という十戒の一つ
を破ってしまったユダヤ人に、この秘密は封印されました。