暖かく無関心なホッとする人(P君)2374話

 午後1時45分、
リーダー 「恋愛の話はそのくらいにして、他の話題は何かあるかな?」
D君 「ありますけど、ちょっといいですか?最近、個人の尊厳ということを考える
   んですけど。それが無くなって来るとストレスに弱くなると思うんです。で、
   その人オリジナルの、まあ個性と言うか、その人をその人らしくしている部分
   はとても大切な部分で、他人が踏み込んじゃいけないところだと思います。」
リーダー 「確かにその通りだね。もっと詳しく話してくれないか?」
D君 「はい。具体的に言うと個人情報は個人の尊厳の核になる部分だと思います。
   何歳だとか?どこに住んでいるとか?家族構成とか?職業とか?年収とか?を気軽
   に他人から聞く人がいるけど、本人にしてみれば触れてほしくない、思い出したく
   ない過去かも知れない。それは傷が治りかけていカサブタがせっかく出来て来たの
   にそれを他人が引きはがすような酷いことと同じだと思う。本人から個人情報を話
   す分にはいいけど、その場合はカサブタが自然に取れて、その下の皮膚も完全に
   治っていると思う。親しくなれば自然に本人の方から相手の人にそれを話したくな
   ると思う。だから他人との心理的な距離感と相手の個人情報と比例していると思
   う。それをまだあまり相手と親しくもないのに個人情報を聞かれたら不愉快な気持
   ちになると思う。それはちょうど心を許していない人つまりカサブタが付いた状態
   を他人に取られるような酷い事と同じだと思うよ。なんでこんな話をするかと言う
   と、最近婚活疲れという言葉をよく耳にするからなんだ。そんなに親しくもない人
   に個人情報を開示して、心がズタボロにされるから婚活疲れするのは当然だよ。
   そんな嫌な思いをする前に、聡たちは自由恋愛、自然恋愛でゴールイン出来たんだ
   から良かったと思うよ。」
                                     つづく