暖かく無関心なホッとする人(P君)2145話

 午後1時、隆一は念願かなってアリスちゃんと二人っきりになったが、大輔の
アドバイスを思い出して、好きですオーラを出さないように、冷静さをよそった。
好きですオーラを出すと相手は自分に恋する事が出来ないんだ。彼は彼女が大好き
だったので、これは難しかった。でも今までの逆をしないと上手くいかないんだ。
リフトが来たので二人は乗った。隆一は嬉しくてたまらなかったが、わざとクール
な男を演じた。
隆一 「アリスちゃんはスノボーをするのは今日で何回目?」
アリス 「3回目です。優しく教えてください。」
隆一 「もちろんです。」
アリス 「隆一さんって、リカちゃんと仲がいいんですね。」
隆一 「ええ、まあマブダチの奥さんですから。」
アリス 「それじゃ、リカちゃんの家に訪問したことがあるんですか?」
隆一 「それはちょっと、なにしろ彼らは新婚ですから行ってません。」
アリス 「隆一さんってインストラクターなみに上手いんですよね。」
隆一「まあ、そう人には言われますが。それと隆一じゃなくてプーさんでいいですよ。」


                                    つづく