暖かく無関心なホッとする人(P君)1988話

 7時15分、リーナはまた寝た。D君はこれ以上リーナの熱が上がらないよう、早く
よくなるよう祈った。彼は脱衣室で顔を洗い電気ひげそりでひげをそった。それから
今日は会社に行かないのでスウェットの上に黒いジャンバーを着た。D君は会社が9時
から始まるから、始まってから連絡すればいいと思った。たしか5年ぐらい前に風邪で
1日だけ休んだだけで、ほとんど休んだことが無い。そのとき一人でおかゆが食べたかったけど、作るのが難しいので食パンにマヨネーズを塗ってハムを挟んで、サンドウィッチ
みたいのを作って食べた。病気になった時ほど一人暮らしが不安な時は無い。今、今後も
独身でいたい若者が増えているみたいだけど、それは健康だからそう思うだけで病気になれば一人でいたいなんて思わない。そんなことを考えていた。今度もし病気で「おかゆ」
しか食べる気にならなくなった時のために「おかゆメイカー」という「おかゆ専門ジャー
」を数年前に買った。まだ使ったことがないから初めて使うことになる。おかゆメイカー
に米と水を入れスイッチをONにした。誰かが病気の時おかゆを作ってくれれば一番だ。病気で熱がある時に自分でおかゆを作ることなんて困難を極める。一人暮らしの人こそ「おかゆメイカー」は必需品だと思う。それに熱がない平熱の時でも、ちょっと味噌を乗せただけで美味しい。おかゆはあまり噛まなくても(噛めないか。だよね。)点滴の
ようで口にしただけでパワーが出る。リーナは卵焼きが食べたいと言っていたので冷蔵庫
から2個の卵を出した。あと小皿に少しの味噌をつけた。卵焼きはすぐ作れるから、お粥
が出来てから作ろうと思った、リーナはこれだけでいいかも知れないが、僕にとっては
これだけじゃ少ないと思った彼は台所で冷蔵庫からハム1枚、プロセスチーズ1個、を出して感謝して食べた。それから今日はパンじゃないからコーヒーは合わないから、先に
コーヒーを飲んでおこうと思い、ガスレンジの火でお湯を沸かし~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~しばらくして
お湯が沸いたのでポットのお湯を入れ換え、それでインスタントコーヒーを作った。☕
キットカットも出した。コーヒーを飲みながらキットカットとハム、チーズを食べ終わるとブザーで「お粥」が出来たことを教えてくれた。彼はフライパンに少しのサラダ油を垂らし、ガスの火でフライパンを熱し、そこにお椀の中で卵2個とそこに少しの醤油を垂らしかき混ぜた物を、それを入れて卵焼きを作った。厚焼き玉子じゃないからフライパンの形は何でもいいと思った。出来上がった卵焼きをお皿に乗せ、そのお皿2個とお茶碗に
お粥をつけ、味噌をつけた小皿。あと箸とスプーンも2つずつつけた。飲み物は緑茶に
した。それらを金属性の四角いおぼんに乗せた。
 8時、D君はベッドルームにある小さいテーブルの上に「おぼん」をおいた。
D君 「リーナ、お粥ができたよ。」
                                     つづく