暖かく無関心なホッとする人(P君)1980話

 午後6時30分、二人は夕飯を食べ終えた。
リーナ 「ちょっと、お風呂を沸かしてくる。」と言って彼女はバスルームに行った。
D君は隆一達メールを書いて送った。


 「今度の日曜日のこと」
隆一と聡がアリスちゃんと三井さんの事を気に入っていることをリカには言っていない。
でもリカの話によると、来週の日曜日の礼拝に彼女たちはまた来たいそうだ。なんでも
礼拝後の青年会の昼食が楽しかったんだって。多分アリスちゃんは26歳ぐらい三井さん
は28歳ぐらいだろう。二人ともまだ結婚にそんなに焦ってないけど、一応合コンに出席
はするんだけど、合コンとかで相手を即決したくないらしく、自然な出会いを求めているそうなんだ。今まで僕が経験してきて恋愛で学んだことだけど、これは恋愛偏差値をグンと上げる秘訣だと思う。それはどんな美人でも恋をしたい、ということなんだ。美人ほど多数の男性から惚れられるけど、そういう男性とは自分から恋をしなくても結婚できる。
でもそれじゃ自分がこの人と結婚したかった。この人に恋をした。が無くなってしまう。
いやその人とは恋が出来ない。恋っていうのは相手が自分のことをどう思っているか分からない不安定な状態なんだ。これはプラスマイナスの法則で相手が恋愛において積極的(プラス)だと自分は恋愛において消極的(マイナス)になってしまう。だって自分が相手に恋をしなくても大丈夫だからね。美人はその点、男性から追いかけられるばかりで、自分から追いかける男性は少ないんじゃないかな。アリスちゃんも三井さんも美人だから男性から追いかけられることはしょっちゅうあるから、そういう男性にウンザリしていると思うよ。プラスの男性つまり相手の女性に恋をしてしまった男性はNG。
マイナスの男性つまり相手の女性に無関心な男性はOK。でもその男性は自分に無関心。するとその美人は、「えっ、なんで?ほとんどの男性はみんな私に夢中なのに、あの人は私に無関心。私ってそんなに綺麗じゃないのかな?」って思い、肩すかしを食らった気分になり、その男性のことが気になる。なぜならその人にだけは恋ができるからだ。その人は恋が出来る貴重な存在。恋愛においてマイナスの人だったら勝つ(他人から惚れられる。)ことはあっても、負ける(失恋する)ことはない。だって恋をしていないんだから失恋するわけがない。
隆一はアリスちゃんに聡は三井さんに恋をしているかもしれないが、その感情を押し殺して、彼女たちに恋をさせてくれ。
今度の日曜日が楽しみだ。
                                                           by D


                                     つづく