暖かく無関心なホッとする人(P君)1343話

 午後6時、
リーダー  「みんな揃ったね。今日は10時のお茶から、4人ずっと一緒だね。」
4人は店に入り窓側のまだ明るい席に着いた。
店員  「いらっしゃいませ。」
リーダー 「エビフライ定食。」
ガッキー 「唐揚げ定食。」
リカ  「ハンバーグ定食。」
D君  「同じくハンバーグ定食。」
リーダー 「それと6時30分ごろ、コーヒー2杯紅茶2杯お願いします。」////////////////////
   「昔のダブルデートみたいだね。思えばRGRDのお茶から全部はじまったんだね。       このRGRDだけのお茶は結婚しても続けよう。」
D君  「そうですね。僕もこのRGRDの付き合いが原点なので、一番落ち着きます。
    僕ばかり話していてすみません。さっき話忘れていたことがあるんですけど
    いいですか?」
リーダー 「ぜひぜひ。」
D君  「それは個人情報のことなんですけど。一見、個人情報とバッテリーの電力と
    何の関係も無いように思いますが、この2つが結びつくと何か重要なことが
    わかるような気がします。そういうときは脳のシナプスが近くにあります。
    わかっているところまで話しますか?」
リーダー 「それは興味深い。ぜひ。」
D君  「個人情報を公開すればするほど、バッテリーの電力は消費すると思います。」
リーダー 「えっ、どうゆうこと?」
D君  「バッテリーの電力は使わなくても、自然放電といって電気を消費しています。
     でもエンジンを掛けることでバッテリーは電気を充電しています。車は
     エンジンという発電機で電力を作り、エアコンやヘッドライトで電力を消費
     しています。それで思ったんですけど、もしエンジンも掛けないでライト類
     をONにしていたらどうなりますか?」
リーダー 「それは簡単だよ。バッテリーが上がってエンジンが掛からなくなる。」
D君  「そうですよね。ここまでは簡単です。問題はこのあとです。個人情報を公開
    するということは、自分が何者かを社会にオープンにするということだと思いま
    す。必要以上に公開することは、必要もないのに車のバッテリーを消費するのと
    同じだと思います。例えば昼間明るいのにライトをONにするとか、涼しいのに
    エアコンをつけるとかするとバッテリーの電力を消費します、でも車は走れば
    バッテリーの電力を回復するからいいんですが、人間の場合はそう簡単にはいき
    ません。個人情報を必要以上に公開すると、その情報はどんどん広がっていきま  
    す。車のように回復しません。決して元通りになりません。負のスパイラルに
    なったら最後、悪者に利用されてしまいます。今の時代、個人情報を公開するの
    が当然と思っていますが、それを公開すればするほど自分が無くなるような気が
    します。考えてみればわかると思いますが、個人情報というのは、その人の心の
    境界線です。それを断りもなく他人の家の境界線に入ったら、住居不法侵入で
    犯罪になります。ですからチャイムを鳴らして「OOですが~してもいいですか
    ?」と自分の個人情報を先に相手に知らせ、相手の承諾をもらって相手にドア
    を開けてもらって、はじめて相手に訪問できます。これはマナーで常識です。
    ところが個人情報を公開するということは、玄関のドアのカギも掛けないで
    誰でも自由にお入りください。家に境界線はないので出入り自由です。と言って 
    いるのと同じです。他人の個人情報を本人の許可も無しに勝手に使ったら犯罪
    じゃないですか。とにかく必要以上に個人情報を公開することは、自分が無くな
    るような気がします。自分が無くなるということは自分の精神的なパワーが無く
    なるような気がします。ここでやっと車のバッテリー電力の消費の話とつながり
    ます。わかっているのはここまでです。すみません長くなって。」
リーダー  「いいえ、僕も最近やたら個人情報が気になって、いやだなあと思うことが
       多くてね。」
                                    つづく